2013年の年末、日本最大級のベンチャー支援会社WiL LLCを立ち上げ、今ビジネス界で大きな注目を集めている伊佐山氏。
私が伊佐山氏に出会ったのは、それよりもう少し前。ふと本屋で手に取った「シリコンバレー流 世界最先端の働き方」で
だった。その本から感じる伊佐山氏の熱い思いと、そのポジティブな機動力に魅了され、あっという間に読み切ってしまった。
「こんなパワーのある人に会いたい」、そして、そのパワーの源を知りたい、そんな思いで、伊佐山氏にインタビューをお願いしました。
(インタビュアー:大人の学校代表 西出実華)
年齢 | :40歳 |
血液型 | :A型 |
星座 | :魚座 |
趣味 | :人と会うこと、子育て |
オフタイムにしていることは? | :子供にスポーツや勉強を教えること |
好きな女性のタイプは? | :芯が強い人、大和撫子 |
好きな本は? | :中国の古典 三国志、労使等 |
まずは、シリコンバレーに行くことになった経緯について教えてください。 |
日本で大学を出て銀行に就職、その後、行内留学でスタンフォード大学院に行ったんです。 そこでは、あらゆるビジネスのケーススタディを学びながら、自らもビジネスプランを考え、 実際に形にしてみるというものでした。 やっているうちに、だんだん面白くなってきて、新しいビジネスが次々に生まれてくる この世界で、もう少しやってみたいと思うようになりました。 それで、DCMに入ったんです。 |
DCMではどんなことをされていたんですか? |
ベンチャーキャピタルは、人に会うのが仕事です。いい起業家に辿り付き、そこに投資。
お金を出すだけじゃなく、ビジネスを考案した起業家を手伝いながら、成功を目指します。
投資したビジネスが成功すると、投資家たちにもその見返りが入るという仕組みです。
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面白そうなお仕事ですね!これから世に出るサービスの目利き役といった感じですね。 「これは行ける!」というのを見極めるコツってあるんでしょうか? |
地道ですが、とにかく人に会うことですね。場数を踏まないと見る目は養えないです。 シリコンバレーでは、まず朝ごはんから。 朝は、カフェにいろんな起業家や投資家たちが集まります。 そこで、新しいビジネスのアイデアや実際のプランを聞き、意見を交わすところから始まります。 そうやってたくさんの起業家に会っていると、見えてくるものがあります。 |
これまで、成功例も失敗例も見てこられたと思いますが、 成功の要素ってあるのでしょうか? |
これがなかなか難しいんです。 実力だけでもだめで、実はアンコントロールなものも多い。
どこで始めたか、いつ始めたか、地理的なもの、環境要因も成功を左右します。
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運みたいなものも必要ということですね。 |
そうですね、ベストなタイミングをどうやって見切るか、これはもう数を打って感を磨くしかないと思います。 ただ、「経営者の人間性」というのは、成功には不可欠なものです。
成功した会社で経営者の人間性が悪いということはなく、チームとして素晴らしいということが多いです。
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チーム経営が成功の必要要素ということですか? |
そうですね、日本ではワンマン経営がまだまだ多いですが、 アメリカはファウンダーチーム制が多いです。 ワンマン経営の問題は、その人以上のサイズにならないことなんです。 集合知はやはり大きい。 WiLでも、共同経営制を採用するつもりです。 自分よりも出来ると思う人たちと一緒に、切磋琢磨しながらやっていきたいです。 |
すごいですね、経営者にとっては、なかなか勇気がいるものなのでは? と思ってしまいます。 でも、会社をより良いものにしていくために、必要なことなんだと、理解できます。 最後に、WiLの今後のご予定をお聞かせください。 |
今年から本格稼働を予定しています。
日本の起業家が、シリコンバレーと日本を行ったり来たり出来るような環境を用意し、
日本のベンチャーの底上げをしていきたいと思っています。
WiLが日本とシリコンバレーの架け橋のような存在になれればと思っています。
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●取材を終えて
チーム経営の大切さ。
仕事をしていく上で、お客様に喜ばれるものを作るのが目的でやっているはずが、
ワンマン経営だと、いつの間にか、自分のエゴや他の余分なものが優先されてしまう時がある。
チーム経営は、より良いものを作るためのあるべき形であり、
取り入れていくべき形なのだと、思いました。
「ゴムの木農園」は、2010年に開業してからわずか3年で年商1億円に届くほどの業績を上げる、ビーチサンダルのECショップ。この話を聞いた時、正直「ビーチサンダルひとつでどうやって?!」と思った。
しかも、オフィスは岐阜にあり、冬はお休みだと言う。
これはもう、「ゴムの木農園」を経営する今村さんに直接聞いてみるしかない、と思い、インタビューをお願いした。
(インタビュアー:大人の学校代表 西出実華)
年齢 | :35歳 |
血液型 | :AB型 |
星座 | :射手座 |
趣味 | :鉱物採集(きれいな石を取りに行く)小学校4年生くらいから。 |
オフタイムにしていることは? | :釣り(ただいま、ウナギ釣りに挑戦中) |
好きな女性のタイプは? | :一人で海外旅行に行けるタイプ。そこそこ女性的なところも欲しい。 |
好きな本は? | :沢木耕太郎「深夜特急」 |
結婚願望はありますか? | :あります!現在彼女募集中です! |
好きな映画は? | :「恋人たちの食卓」「グリーンディスティニー」 |
まずは、「ゴムの木農園」を作った経緯を教えてください。 |
もともと父親がスポーツショップをやっていたんです。僕はサラリーマンをやってたんですが、たまにアルバイトで手伝ってました。一緒にやっていくうちに、商売って楽しいと思う反面、僕が経理畑の人間だったので、父親とのやり方の違いで衝突し、ついに企業分割してもらって起業することになりました。 |
最初からビーチサンダルだけ売っていたんですか? |
いえ、最初はアウトドアショップをそのままやっていました。でも、なかなかうまくいきませんでしたね。アウトドアと一言で言ってもその中にいろんなジャンルやモノが存在するし、その時の資本では、その全て揃えることが難しかったです。そうなると、近くのホームセンターやセレクトショップなどとバッティングした時に、安くて品揃えが良いそっちのお店の方にお客さんは流れていってしまいますよね。 |
なるほど、それでビーサン1本に絞ったんですね。 |
はい。アウトドアショップをやりながら1年間悩みぬいた末の決断でした。もともとアウトドアショップで夏場にはビーサンを売っていたんですが、その時の売れ行きは良かったので。でも、ビーサンが売れるのは夏場だけ。これじゃ商売にならないよね、って言ってたんです。でも、ある時、友人何人かで沖縄旅行に行きまして、そこで税理士の友達に相談したんです。 「ビーサンは売れるけど、夏場だけなんだよね。」と。そしたら、友人は「それでいいんじゃない?冬は遊んでればいいじゃん」と。その一言で何かが吹っ切れたんですよね。もう、帰りの飛行機で、ビーサン1本に絞ることを決断して、翌日には他の商品の在庫処分を始めました。 |
その決断力とスピード、すごいですね!!その行動力も大きな勝因の一つな気がします。実際のお客さんの反応はいかがでしたか? |
最初はポツポツだったんですが、ビーサン1本に絞ってから、世界中のあらゆるビーサンを揃えようと毎日ビーサンを調べつくして、「ここに来たらどんなビーサンでも揃う」という店にしたんです。そうしたら、お客さんが来てくれるようになりましたね。実際ビーサンの品揃えは、うちが世界NO.1だと思います。 |
すごいですね。実際ビーサンってそれぞれそんなに違うものですか? |
そうですね、見た目やスペックは基本的にはどれもだいたい同じです。でも、それぞれのビーサンにストーリーがちょっとずつ違うんです。例えば、足の専門医さんが作っているビーサン。ブラジルで栽培されているゴムの木を使っていて、患者さんでも使えるものになっていたり。 |
ビーサンひとつでも奥が深いんですねぇ。そして、商品のストーリー性ってやはり大事なんでしょうか? |
そうですね、今の時代、単純に物を売るのは難しい。物だけでは単純に差別化が難しい時代になってきていると思うんですね。今後は、モノの背後に隠れているストーリーを大事にしていきたいと思っています。フェアトレードというほど声高に言えるものではないけれど、製造工程っていうところもオープンにしていきながら、プロセスがわかるものを使えるっていう風にできないか、と考えています。そして、ビーサンの素材は、生分解するものにしていきたい。自分自身、ビーサンが天然ゴムでできていることに少しホッとしたところがあったんです。海で使っていて、万が一波にさらわれても、ごみにならないというようなものにしていきたい。原材料を取るというところから、廃棄するまで。不安感を払しょくする商品づくりがしたいですね。 |
そんな風な思いが込められて作られているって考えると、買う側もすごく嬉しいし、大切にしなきゃなと思いますね。私も来夏は、ビーサン買います!最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします! |
自分に向けての言葉でもあるのですが、今ネット社会になって一番大事なのは世界でNO1になること。ニッチなことでも自分の貢献できる世界NO1の分野は必ずあると思うので、それを探すということが大事だと思います。実はすごくシンプルなことなんです。例えマニアックなことでもNO1になることであてにされる存在になる。競争しないで済むようなブルーオーシャンって、それぞれにどこかにあるんじゃないかって思います。それが見つかれば、断然労力がいらなくなる世界になるんじゃないでしょうか。 |
●取材を終えて
とにかく本当に自然体で、肩の力が抜けている素敵な方でした。
ひとつひとつ丁寧に、思いを込めて極めていけば、
そんな無理をせずとも社会や周りの人の役に立てるんだ、と、今村さんを見て思いました。
「肩の力を抜くことの大切さ」を教わった気がします。